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プール熱、手足口病、ヘルパンギーナ…、子どもの「夏かぜ」増加中!

2017年7月

 プール熱(咽頭結膜熱)や手足口病、ヘルパンギーナといったいわゆる子どもの「夏かぜ」は、毎年夏に未就学児童を中心に流行しますが、今年(2017年)は日本各地で早くから発生しています。
 ひとたび保育所や学校で発生するとすぐに広まり、家庭内で大人にも感染することがあります。例年、夏かぜのピークはこれからなので、特徴と対策を知っておきましょう。

発熱のほか、のどや口の中などに痛みが起こる

 プールで感染しやすいことで知られるプール熱(咽頭結膜熱)は、プール以外での感染も多くみられます。発熱後に、のどの痛みや腫れなどの咽頭炎の症状と、目の充血や目やになどの結膜炎の症状が起こります。頭痛や吐き気、腹痛・下痢を伴うこともあります。
 手足口病は、手のひらや足の裏、口の中などに、小さな水ぶくれ(水疱、すいほう)ができるのが特徴です。熱は出ても38度前後で、出ない場合もあります。
 また、ヘルパンギーナは、40度近い高熱が出てから、のどの奥や口の中に水疱ができ、強い痛みを伴います。
 いずれも、患者さんの咳やくしゃみなどのしぶきから感染するほか、尿や便、水疱の内容物、患者さんが触れたドアノブやタオルなどに触れることでも感染します。予防法としては、手洗い・うがいのほか、タオルを共用しないことが大切です。

脱水予防を中心としたケアと、家庭内感染の予防を

 これらの夏かぜと診断された場合、抗菌薬(抗生物質)は効かないため、症状を和らげる薬が処方されます。のど・口の中の痛みや発熱が原因で、食事も水分もとりたがらなくなるお子さんがいるため、脱水症状を起こさないようにすることが重要です。
 こまめに水分補給をし、食事は熱いものや硬いもの、のどにしみるようなすっぱいものなどは避けましょう。スープやおかゆ、豆腐、ゼリーなど、水分が多く軟らかいものが適しています。
 熱があるときは、太い血管の通っている、首の横やわきの下、もものつけ根などを冷やしてあげるとよいでしょう。解熱鎮痛薬(解熱剤)は医師の指示にしたがい、必要なときにのみ使いましょう。
 多くは数日~1週間程度でよくなりますが、まれに重い合併症を起こすことがあります。ぐったりとして呼びかけに反応しないときや、呼吸が速く、息苦しそうにしているとき、頭痛や嘔吐(おうと)を伴う発熱が3日以上続くときは、必ずすぐに受診しましょう。
 また、家庭内感染を予防するために、手洗い・うがいを徹底し、家族でタオルを共用することは避けましょう。特に、オムツは適切に処理し、処理後は念入りに手を洗いましょう。症状がおさまってからも、2~4週間ほど便にウイルスが排出されるので、十分な注意が必要です。

(出版企画部 S)

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