menu

健康、医療、福祉、介護、育児、旅行、料理などのくらしに役立つさまざまな情報提供を、
編集のプロが行う制作会社です

&PEN

  • TOP>
  • &PEN>
  • 失敗に弱い、すぐあきらめる――そんな子どもに身につけてほしい力とは?

失敗に弱い、すぐあきらめる――そんな子どもに身につけてほしい力とは?

子どもが失敗するとすぐめげてしまう、失敗を怖がってチャレンジしない、できないことをすぐあきらめてしまう。どんなアドバイスをしたらよいかわからない……。そのような悩みを抱えている、子育て中の保護者や教職員の方は多いでしょう。日々、失敗や困難に遭ってもしなやかに乗り越え、新しいことに挑戦できるような子どもに育てるには、逆境に負けない力「レジリエンス」が必要です。

日々の困難や逆境から子どもを守ることは難しい

子どもたちは、日々の生活のなかで小さな失敗や困難、友人関係のトラブルなどを経験し、さまざまなストレスを抱えています。落ち込んだり、悩んだりしてもすぐに元気になれる子もいれば、傷ついたまま、立ち直れなくなってしまう子もいます。また、その場では失敗をやり過ごせても、次も失敗するかもしれない、と恐れて新しいことにチャレンジできない子もいるでしょう。

そのような子どもたちを見ていると、大人はつい、失敗しないようトラブルが起こらないよう、先回りしてしまいたくなります。しかし、失敗や困難を子どもから遠ざけることは、それらを乗り越えた先にある成長の機会を奪ってしまうことにもつながります。また、子どもをありとあらゆる困難から守ることはできません。災害や事故など、予期せぬ大きな逆境が訪れて生活が一変してしまう可能性も、誰にでもあります。

そのため、子ども自身に困難や逆境を乗り越えて幸せに生きていける力、「レジリエンス」を育てることが大切になります。

失敗や困難をしなやかに切り抜ける心の力「レジリエンス」を育てよう

「レジリエンス」は、ポジティブ心理学の研究分野のひとつで、逆境や困難に遭ってもその状況に耐え、そこから回復する力のことです。

レジリエンスは、「何があってもびくともしない、強くタフな力、折れない心」というわけではありません。つらい思いをして落ち込んだり傷ついたりしても、「立ち直れるしなやかな心」です。実は、レジリエンスの種は、誰の心のなかにも存在します。そして、適切な知識と経験の積み重ねによって、子どもでも大人でも、育み続けることができるのです。

レジリエンスを育てるには、自己肯定感や自己効力感を育てていくこと、ポジティブ感情を増やしていくこと、心の支えになる人との絆を強くしていくことが大切。そして、日常生活のなかでネガティブ感情にさらされても、気持ちを落ち着けたり切り替えたりする練習を積み重ねていく必要があります。

子どもも大人も、日々の生活のなかで「レジリエンス」を育てられる!

レジリエンスを育てる具体的な方法は、2022年2月に株式会社法研より刊行された『子どもの逆境に負けない力「レジリエンス」を育てる本』(足立啓美/鈴木水季共著)に、楽しいワークと豊富な図解とともにまとめられています。

これは、欧州ポジティブ心理学を牽引するイローナ・ボニウェル博士が開発した「レジリエンス・プログラム」を、日本人向けにアレンジし、さらに一般の家庭で活用しやすくまとめたものです。このプログラムの効果は実証されており、日本の子どもたちに実施したところ、レジリエンスや自己効力感、自尊感情が上昇し、抑うつ傾向が減少したという研究結果があります。

日々の子育てのなかに取り入れられるちょっとしたコツはもちろん、親子でゲーム感覚で取り組めるさまざまなワーク、近年注目されている「マインドフルネス」や「セルフ・コンパッション」のやり方、大人がストレスを感じたときの対処法など、すぐに役立てられる内容が満載です。

大人も子どもも、本書を参考にしてレジリエンスを育て、逆境や困難をしなやかに乗り越えていきましょう!

*2022年3月26日に、著者による出版記念講演会(オンライン)を予定しています。詳細・お申し込みは、一般社団法人日本ポジティブ教育協会ホームページをご覧ください。

 

関連記事

関連書籍のご紹介

ページ先頭へ